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弁護士事務所は裁判ありきなのか?

「弁護士事務所に依頼すると、最終的には相手方と裁判になってしまう。」と考えている依頼人がまだまだ多くいます。

もちろん弁護士事務所の方針によって大きく異なり、すぐに裁判をしようとするところもあれば、ギリギリまで話し合いを重ねて当事者同士の話し合いで和解しようとする弁護士事務所もあります。

離婚問題を得意としている弁護士がテレビ出演していたのですが、「離婚問題で裁判所の調停になるのは半分以下で、裁判になるのは少ない。」と言って、他の出演者が驚いていました。

弁護士が間に入った時点で相手側がおとなしくなったり、渋々応じることが多く、中には弁護士に夫のグチを延々言ってから「スッとしたからもういいわ」と帰っていった人がいると、笑い話でされていました。

テレビの演出と言う事を差し引いても、一般人の認識も「裁判が多いんだ」と考えていると思われます。

弁護士事務所の特色により、裁判率は変わってくるかとは思いますが、特に人対人の問題になるとお金が絡んでいたとしても、裁判所は「当事者同士でまず話し合い」と言うスタンスですから、弁護士を挟んで話し合いで解決が多くなるのは当然なのですが、それが一般に浸透していないのが問題です。

ある著名な経営コンサルタントが「ある弁護士事務所が心理療法士をスタッフとして雇っているのだけど、法的なサポート以外にメンタルケアのことも考えていて、顧客サービスとして素晴らしい」と言っていたことがあります。

事実、その弁護士事務所は通常の弁護士業務のほかに、「弁護士に相談したらいいのか、ただのグチなのか」といったボーダーの相談も多数受けることにより、信頼度が高まり口コミ依頼が増えているそうです。

裁判ありきの弁護士事務所のスタイルは古いもので、これからはプラスアルファの何かがなければ、弁護士の大増員時代は乗り切っていけないのかもしれません。